エッセイ童話

メープルのプレゼント

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※こちらのお話は「メープルの悪知恵くん」というお話の続きになっています。

穏やかな一日のはじまり。

ブラインドの隙間から、子供たちの話し声が聞こえ、

植木鉢の虫の動きをじっとみていると、

いつの間にか瞼が仲良しになってしまう。

仕方ない。

家の中は快適温度。

しかし、さっき起きたばかりなのに。

気持ちの良い時間を過ごしていると、

”らーらーらーらーらー”

携帯電話の音。

お薬の時間です。

甲状腺ホルモンが少し下がっていたので、

朝晩飲んでいる。

お薬を飲んで様子を見て再検査ということになった。

食欲もあるし、

お散歩も出来る。

今とても楽しいのは、

お散歩から帰ってまみちゃんと追いかけっこ。

偶に、ママも参戦する。

そんな時びっくりする。

不意のことだから。

お薬を飲んだ後は、

上と下の瞼が仲良し。

「ごはんですよ」

カリカリと一緒にササミがのってくる。

僕はどうしても、

ササミだけが食べたい。

でも、

カリカリに上手くササミが混ざって、

僕にはとてもひと苦労。

しかし僕の家では、

ご飯をきれいに食べると、

お肉が。

そして次に、

歯磨きガム。

いいでしょう?

でも、最近、

ご飯を少し残す。

どうしてか。

だから今は、

みんなでご飯選びをしてくれている。

本当にうれしい。

調べるのは、得意なまみちゃん。

調査中です。

食事、散歩、鬼ごっこも終わり、

今度は家の中のアスレチック。

家の中には僕の階段が三つあり、

行ったり来たり。

そして、

二階へ行く階段。

これはちょっとした山登り。

2.3kgの僕にとっては大変。

でも、

転げ落ちても怪我はしないと思う。

階段には厚いクッションの絨毯がひいてある。

トコトコと登って、

今日は誰にプレゼントしようかな。

まみちゃんの部屋が開いているので、

決定。

ソロソロソロ・・・

”ボトン”

ああ、すっきりした。

みんなの反応が僕は楽しみだから。

もうひと仕事。

足で、

左官屋さん。

出来上がり。

少しするとまみちゃんがママに、

「メープル私の部屋に、プレゼント。左官屋さんも。」

と、話している。

僕はそのうちに、

おしりに栓をされちゃうかもしれない。

考えても苦しそう。

さあ僕は、

神妙に待っている・・・

反応なし。

ガッカリ。

でも、

これからもみんなにプレゼントするよ。

待っててね。

おわり

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