エッセイ童話

カマキリとセミ

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みなさんこんにちは

あら?きのうのカマキリさん、もどってきたの?

やっぱり、この木がいいなと思って。それに一言いいたいこともありましてね

あらなあに?

カマキリさんは私達と40cmと離れていないところで、ガラス越しに、

私達に少し怒った顔をしてこちらを見ている。

カマキリさん、だって・・・あまりにひどくて、見ていられなくて・・・

昨日紅茶を飲みながらお話をしている時。窓の外からぱたぱたと激しい音がした。

八月も半ばになるので、セミさんも息絶えてしまうのか・・・とかわいそうに思っていると、

さらに激しく、バタバタバタバタ…

窓を覗くとなんと、カマキリさんがセミさんを襲っている。20㎝くらいのカマキリ。

しかし、負けていないからだの大きなセミさん。

苦しそうにバタバタと、吊られているように・・・苦しそう。

私は窓掃除のTの字型の棒で、セミさんを離すようにカマキリさんをたたいたが、

なかなか離れず、何度も。

するとやっと離れることができ、セミさんは慌てて飛んでいった。

カマキリさんは、パパに頼んで他の木に移動させてもらった。

翌日、目の前の枝にカマキリさんが怒った顔して現れ、私は、ああこの木に戻ってきてしまった、と思った。

そして、カマキリさんに言った。

知ってる?長い間土の中にいて、やっと成虫になって外に出てきたのよ。

そして、その命は短くて。それなのに、あんなひどいことして、びっくりしたわ。

あなたは土の中に、3年も5年も入っていられる?

いや、私は・・・。

そう考えたらどうなの?

まあそれは・・・。でも、私もおなかがすくので。

おなかがすいたら、例えば、葉を食べてしまう虫とか、アリとか・・・。

でも、私も好みもありますから。それにしても、あの”たたき方”はひどいと思いますよ。

だって離れないでしょ?

それはそうです。狙った獲物は離さない。

まあ、結果セミさんは逃げられたのだから、良いけど。

でもでも、でもですよ。私の納得のいかないのは、

つまんで移動させられた。その時私は、殺されると思いました。

私は、生き物を害になることも無いのに、簡単に殺したりしません。移動はして頂くけどね。

私は移動させられましたが、どうしても元の場所が大好きなんです。

日当たりも良いし、いろいろな物が飛んでくる。大好きなんです。

私は元の場所に帰ろうと、がんばりました。そして、言いたいこともあり。

みなさんの最も近いところへ、顔を出したというわけです。

カマキリさん、移動して頂いたのは訳があったのです。

セミさんの事件の前、もう一つの出来事が。それは、脱衣所にヤモリの赤ちゃん…。

私はカマキリさんもヤモリさんもあまり得意ではありませんが、

浴槽に素早く逃げて、白い床にピタッと張り付いたヤモリの赤ちゃん。

とてもかわいいのでびっくり。3cmくらいかな。手がまた、かわいいのよ。

  

そのヤモリの赤ちゃんをどうしたらよいか。

私たちのお茶の定番の位置から見える・・・そうです、カマキリさんのいた場所へ。

でもカマキリさんは移動して頂いたので、安心だなと思ったのよ。

そして草や木のある、隠れることも出来る壁へはなしてあげました。

ところがカマキリさんは再び登場。びっくり。

それも目の前に何か言いたげにこちらを見ていたということです。危険危険危険・・・。

ヤモリの赤ちゃんから見たら、巨大な恐竜にみえるでしょ?襲われたら、なんてかわいそう。

それにしてもカマキリさん。真近で見ていると、ずいぶん大きいのね。

大きいと、感情も伝わるし、たたいたこと申し訳なく思ったわ。

ごめんなさい。

カマキリさん、もう一つお話が。

先週、自転車でお買い物に行こうとした時、

自転車のカゴに10cmくらいのカマキリさんが。

私はそのまま自転車を走らせ・・・。

お買い物を済ませるとそのままカゴにカマキリさんがいて、

家に帰って来たの。

カマキリさんと一緒にお買い物ということになるかな。なんだかかわいいでしょ?

カマキリさん、セミさんのことはあったけど、

ヤモリの赤ちゃんと出会ったら、襲わないでね。

おなかいっぱい、緑の葉っぱを食べていいから。

 

おわり

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